ジスロマックと同じ効果?クラリス、クラビット、グレースビットとは

ジスロマックとクラリス、クラビット、グレースビットの違い

ジスロマックの次に効果があるのは「クラリス」!妊婦の治療にも使われる

「クラリス」は、クラリスロマイシンを主成分としたマクロライド系の抗生物質です。基本的な作用は、ジスロマックと変わりません。細菌などのタンパク質を阻害し増殖を抑える作用があります

クラミジアやマイコプラズマ、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となるヘリコバクター、ピロリ菌などを駆除する効果があります。

錠剤とドライシロップがあり、通常クラリス錠200を成人なら1日1回1錠を2回、7日間服用します。小児用のドライシロップなら、体重1kgあたり0.1gから0.15gを、2回から3回に分けて服用します。小児に飲ませる量は、1日4gが上限です。

いずれの場合も、飲み忘れた時には、気づいたときすぐにみましょう。次の服用時間が近いときには、1回分飛ばします。2回分を1度に飲むことはできません。

妊娠したラットにクラリスを投与した結果、胎児に心血管系の異常や口蓋裂、発育遅延といった胎児毒性が報告されています。そのため、妊婦は慎重に使う必要があります。

この実験では、クラリスを大量投与しており、クラリスの妊婦への影響は明らかにされていません。米国では、胎児危険度はクラス「C」に分類されており、推奨レベルは比較的高い方です。

クラリスは、胎児への影響よりも、服用をしないことによる母体への影響の方が危険度が高いと医師が判断した場合に使われます。

ニューキノロン系抗生物質の「クラビット」も有効!ジスロマックと併用しないよう注意

性器クラミジアの治療薬の一種として、「クラビット」も挙げられます。クラビットは、ニューキノロン系抗生物質に分類される薬です。細菌のDNA複製を妨げることで殺菌する作用があります。

「性感染症 診断・治療 ガイドライン2016」では、他のニューキノロン系抗生物質と同様、推奨レベルがBに指定されています。

複数回投与型で服用期間は7日間です。クラビットにはさまざまな種類があり、症状や製品によって用法用量が異なります。従来品の100mg錠の場合は1日2回から3回、新薬の250mg錠や500mg錠は1日服用します。

ジスロマックとクラビットは、基本的な効果に大きな違いはありません。ただし、作用のしかたは異なります。また、ジスロマックと違い、クラビットは妊婦に使用することはできません。

クラビットとジスロマックは併用しないように注意が必要です。作用が強くなりすぎて、重い副作用が起こる可能性があります。

クラジミアと淋病が併発して、淋菌による骨盤内炎症性疾患が疑われる場合、クラビットとジスロマックが併用されることもあります。骨盤内炎症性疾患は、子宮外妊娠や不妊、慢性骨盤痛などの後遺症が懸念されます。

クラビットを改良した「グレースビット」もクラミジア治療に有効!

「グレースビット」は、クラビットを改良したニューキノロン系の抗生物質です。有効成分として、「シタフロキサシン」が使われています。グレースビットは、第一三共株式会社が製造している薬で、2019年現在、日本国内のみで販売されています。

「性感染症 診断・治療 ガイドライン2016」での推奨レベルはBです。

複数投与型で、服用期間は7日間となっています。100mg錠と250mg錠があり、基本的には1日1錠服用しますが、症状の度合いや医師の判断で増量するケースもあります。

抗菌活性が非常に強く、従来品のオフロキサシンやレボフロキサシンと比較して少ない量でも抗菌活性を示します。また、マイコプラズマやクラジミアに対し、より大きな活性を持っているため、従来品と取って代わって広く普及しました。

また、治療できる病気が多いのも、グレースビットの特長です。同じ効果をもつ「ガレノキサシン」や「モキシフロキサシン」は、上気道や呼吸器感染症にしか効果がありません。シタフロキサシンは、尿路感染症や婦人科領域、耳鼻咽喉科領域、歯科領域にも有効です。

ピロリ菌に対しても効果があります。体内のピロリ菌を除菌する際、2回の服薬治療でもピロリ菌が駆除しきれなかった場合、グレースビットが使われます。